
つい先日、父が脳梗塞で倒れました。病院に運ばれるのが早かったため後遺症は軽くすみましたが、親がいつまでも居るわけではないことを実感。両親が他界した後は実家を相続で継ぐことになります。誰も住まなくなった実家を売却する際に出てくる「解体更地渡し」のお話を少し。
目次
誰も住まなくなった実家をどうするか不動産屋に相談する
賃貸に出す?

ご実家を売却するのは忍びないものです。気持ちが割り切れない時は賃貸としてしばらく借り手が見つかるまで出されても良いかもしれません。ただし、人に貸すには貸主としての責任が伴います。築年数が経っているのであれば相応のリフォーム(初期投資)が必要になり、ランニングコストまで考えると、思ったほど収益が上がらない可能性があります。
売却する?

築年数の経った家が残ったまま(中古戸建として販売)では売れないケースが多く、売主が解体費用を負担して引き渡す販売方式『解体更地渡し』が現行の不動産流通の中では多いです。解体費用(例:木造住宅100万円~/鉄骨造300万円~)は売却で得るお金で支払うこともできるため、必ずしも現金を前もって用意する必要はありません。
売却するならば最初に解体見積もりをお願いしよう
経費がいくらかかるのか知る
売却するうえで経費がいくらかかるのか気になるところです。掛かる費用と相談しながら販売価格を決定します。売却にかかる諸費用の中で一番大きいのは解体費用。お知り合いに解体業者さんがいらっしゃるのであればお知り合いに声を掛けていただきますが、いらっしゃらなければ不動産屋経由で解体業者さんにお見積りをお願いします。
解体見積りの金額では収まらないことが多い理由

解体業者さんに現地立ち合いしてもらい、見積りを作成していただくと、『浄化槽やパイル杭など地中埋設物が出てきたときは別途かかる』旨の文言が必ずあります。何がどれだけ地中に埋まっているのかは実際に建物解体してみないことには分からないからです。
地盤改良によるパイル杭が沢山出てきたら、、

例えば【パイル杭(例えば杭径350)1本3.5mのものが20本掘り出された場合、1mあたり5,800円で計算】
3.5m×20本=70m
70m×5800円=406,000円。
実際にはこの他に杭頭部掘削費や運搬処分費が加算され、最終70~80万円くらい。
(※地中に埋まっている物によって変動あり)
パイル杭の数は親の愛
家族を大事に思っているからこそ地盤改良に力を入れる

埋まっている物が多ければ多いほど、解体費用に上乗せされる(経費が高くなる)ため、手取りが少なくなると落胆される方がいらっしゃいます。しかし、私はこう考えます。「家を頑丈に建てて家族を守りたい」という親の愛の大きさ」なのだと。資産を残してくださっただけでも十分有難い事です。歳を取ると親に感謝することが増えてきますね。
桜コンサルタントで解体業者さんを紹介してもらえますか。
はい。解体業者さんの社風や考え方で金額が違いますので、少なくとも2社ご紹介しております。(例えば外国籍の解体職人さんを使用した場合はお見積りが安くなることがあります)お見積りは無料です。

このコラムの筆者
「佐々木朱美社会保険労務士事務所(登録番号23080050)」代表の佐々木朱美です。桜コンサルタント内に合同事務所を設けています。
人生の相棒が不動産屋を開業して以来、社会保険労務士業をしながら、地元不動産屋として日々元気に活動しております。
不動産のこと、コラムのこと、気になる事は TEL:0566-93-9997 までお気軽にご相談ください。